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じ ょ う ど う え
成 道 会

 本年は臨済宗善福寺を会場とし、成道会法要を執り行いました。(平成27年12月7日)



 

善福寺山門(8世鉄舟宗育代元禄10・1697年建)山号扁額「指月山」

永享年間(1429~40)、島根浜田上府の安国寺を隠居した翔天源騮(嘉吉元・1441没)により、堀内の指月山麓に当寺が開かれた因縁により「指月山」と号した。
その後、第4世中興崗庵周玉(寛永元・1624没)代の慶長9年(1605)、萩に移封された毛利輝元が同所に築城するため、現在地である川島へ移転。

扁額「指月山」には落款「前南禅東海書」、落款印「南禅」「霧海」とある。
字を霧海と号する河野古亮(昭和10・1935没)は、明治42年(1909)南禅寺派第5代管長を務め、長蔵寺山号扁額「永椿山」も撰している。




長蔵寺山号扁額「永椿山」



  

法要風景

法華経普門品偈を読誦し、一同焼香。なお当寺本尊は釈迦如来(安阿弥作)





織部灯籠

戦国時代から江戸初期の大名にして茶人の古田織部(慶長20・1615没)考案の灯籠。角柱状の竿部分の上部が円板状となっている。
隠れキリシタンが竿を十字架に、正面に刻された立像をキリストやマリアに見立てたキリシタン灯籠という説もある。



 

境内の観音堂(左・本尊聖観音)と地蔵堂(右・本尊地蔵菩薩)

両本尊は行基作と伝えられ、聖観音は萩八十八ヶ所第18番、地蔵は同19番に列せられる。
地蔵堂棟札(宝永元・1704年)によれば、本尊地蔵菩薩は大内義隆(天文20・1551没)の尊崇を浴していたが、
当寺8世鉄舟宗育(享保17・1732没)代に堂宇が営じられたとある。

善福寺には天文19(1550)年の義隆花判の古文書一通が蔵され、
「長門国阿武郡萩津浦内壱丁地事、所令寄附善福寺也者、早可寺務之状如件、天文十九年二月十八日、太宰大貳大内義隆、花押」とある。
義隆による寺領安堵の書状であるが、萩の地名初出文書として極めて貴重である。





中村文峰(南禅寺派管長)揮毫の山号寺号石柱碑

平成21年(2009)
伽藍大改修を記念して建碑された。