私事で恐縮ですが、先日、住職任命の披露の式を勤めさせて頂きました。
平素よりお世話になっている御寺院さま、お寺の役員さま、沢山のお稚児さんや檀信徒の方々のご列席を頂き、本当に有難く、これまでの中でも一番多くの感激の涙を流しました。
後日、お世話になっている和尚さまが一言、「それまでの苦労と疲れが全部出たんだね。」と仰って下さいました。
確かに言われてみれば、その日を迎えるまで多くの和尚さま方はもとより、挙げればきりが無い程、沢山の方々のお力添えを頂戴しつつ、四苦八苦しながら準備を進めて参りましたので、「成程」と納得した次第であります。
いずれにしましても、多くのご縁を頂戴してこの度このような式を勤めさせて頂いたことによって、自分自身に課せられる責任も大きいですし、こつこつと精進して少しずつ恩返ししたいと思っております。
その「精進」について、道元禅師御著書「正法眼蔵 八大人覚」の中に、「精にして雑ならず、進んで退かず。」
また「当に勤め精進すべし。譬(たと)えば少水も常に流るるときは、則ち能く石を穿(うが)つが如し。」と示されております。
「真心を以って勤め、進んで退かない、わずかな水も流れ続ければ、石に穴をあけることが出来る。」
一年生の私は、肝に銘じてこれからを勤めて参りたいと存じます。