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気付きの中で
(浄土真宗・永照寺・松岡 洋之)
この夏に一歳を迎え、歩くようになった私の息子は、目を離すことができません。
あっちにウロウロ、こっちにウロウロ、その後ろ姿を母である妻は追いかけます。
息子がこけそうならば、手を差し伸べます。
泣いたものならば、スッと抱きかかえます。
その姿を見ていますと、自分ひとりで大きくなったような顔をしながら、今まで私も息子と同じように両親に心配をかけ、見守られて育てられてきたのだと気づかされます。
自分を支えてくれているものを知った時に人は有り難さを感じます。
そして、その有り難さを感じた時に人の頭は自ずと下がります。
「大切なものは、目に見えない。」
「見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。」
「仏法聞き難し」といわれるように、仏さまのみ教えに出遇えたことは、本当にまれなことです。
お釈迦さまがご苦労をなされ仏教の教えを説かれました。
そして、先人のご苦労によって時を超え場所を超えて、その教えが今この私に届いています。
今の私を支えて下さっている背景について、よくよく思いを馳せて有り難く味わわせていただきたいものです。
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